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ルンド大学などの研究者、生物多様性に大きく影響する8分野の世界大手89社を調査。生物多様性指標の使用を報告したのは9%
スウェーデンのルンド大学などの研究者は7月、生物多様性に大きく影響する8分野の世界の大手企業89社を調べた論文「Biodiversity at risk when businesses rely on narrow indicators」を、学術誌Journal of Cleaner Productionで公開した。サステナビリティ報告書を調べた結果、2025年時点で意思決定に生物多様性指標を使っていると報告したのは8社(9%)だった。研究者の一人が所属する研究プログラムで、ルンド大学を拠点とするMistra BIOPATHが、10月8日にこの研究を紹介した。
調査の対象は、食品、化学、鉱業など8分野のGlobal Fortune 500の企業だ。8社のうち、複数の指標を使っていると報告したのは2社で、論文によると、使われていた指標は生物多様性の狭い範囲しかとらえていなかった。
研究者らは4つの指標を比べ、ある地域が生物多様性にとってどれだけ重要かの評価が、指標によってしばしば異なることを示した。論文は、指標どうしの空間的な相関は弱いことが多く、負の場合もあったとした。たとえば、Mean Species Abundance(MSA)指標で測る生態系の健全性が高い地域を避けても、Species Threat Abatement and Restoration(STAR)指標で測る絶滅危惧種にとっての重要性が高い地域を損なうおそれがあると指摘した。
研究者らは、指標の今後の開発と使い方について7項目を提言した。複数の指標を使って重要な価値の見落としを避けること、複数の指標をまとめた総合指標は慎重に、主に最初のふるい分けに用い、重要な判断には個別の指標を使うこと、遺伝的多様性や生態系の連結性など、十分に表されていない側面の指標を新たに開発することなどを挙げた。
研究に携わったルンド大学とMistra BIOPATHのウィリアム・シデモ・ホルムは、「私たちの結果は、単一の生物多様性指標で全体像が分かるものはないことを示している」と述べた。同氏は、1つの指標だけに頼る企業は、生物多様性の価値の一つを守りながら別の価値を損なう判断をしうると説明した。
【論文】Journal of Cleaner Production「Biodiversity at risk when businesses rely on narrow indicators」
【参照サイト】Mistra BIOPATH「Mistra BIOPATH study shows that only nine per cent of major companies use biodiversity indicators」
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Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














