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ケンブリッジ大学などの研究チーム、シカの警戒音をAIで検出しトラの出没リスクを地図化。ネパールの森で3か月試験
英ケンブリッジ大学の研究者が率い、ネパールの保全団体なども加わった研究チームは、獲物のシカが捕食者に気付いて出す警戒音を小型のAIで検出し、トラやヒョウがいる可能性の高い場所を地図で示す仕組みをネパール南部の森で試した。2月に学術誌Remote Sensing in Ecology and Conservationに掲載された論文で、10台の検出装置を3か月間、保守なしで動かしたと報告した。
論文によると、ネパールでは保全の取り組みでトラが増え、森で食料の採集や放牧をする村の住民がトラに襲われて死傷する例が多い。トラはめったに鳴かないが、シカやサルは捕食者を見つけると大きな警戒音を出す。住民やネイチャーガイド、森林レンジャーはこの声で捕食者に気付いており、チームはその聞き取りを自動化した。
まず、研究者が作り物のトラの毛皮をかぶってシカやサルに近づいた。動物が逃げる前にその姿を見た14回はすべて警戒音を出し、毛皮をかぶらない人が近づいた35回では1回だけだった。
装置は2024年12月から2025年3月まで、バルディア国立公園の緩衝地帯に接するコミュニティ林に置いた。1台60ドルの検出装置がアクシスジカの警戒音を聞き分け、知らせを装置どうしで受け渡して、森の端の中継機から携帯電話網で英国の監視拠点に送った。論文は、リスクが高いときに森林レンジャーに知らせ、レンジャーが住民に伝える使い方を想定する。
昼間の録音の1割を人が聞き直すと警戒音の連なりが23回あり、それらの録音をAIにかけ直すと、基準によって最大20回を捉えた。誤報もあり、論文は、長く運用するには担当者が警報を聞き流さないよう誤報を減らすことが欠かせないと指摘する。中継機は、過熱が原因とみられる停止が毎日昼ごろに起き、午後に送信を再開した。
論文は今回を概念実証と位置づけ、誤報を減らし、危険の高い地域の住民が使える通報・警報の手順を整えた実用的な仕組みづくりを次の段階に挙げた。研究を率いたアリク・カーシェンバウムは大学のニュースで、トラを含む森の動物を保ちながら、住民にとって森をより安全にすることが目標だと書いた。
【プレスリリース】ケンブリッジ大学動物学科「Eavesdropping on wildlife to reduce human-tiger conflict」
【参照サイト】Kershenbaum ほか「An autonomous network of acoustic detectors to map tiger risk by eavesdropping on prey alarm calls」
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Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














