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ISSB、自然関連の開示要求の案を公表し2027年2月19日まで意見募集。基準でなく「実務記述書」の形で提案

国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は10月22日、自然関連の開示要求の案としてサステナビリティ開示実務記述書第1号の公開草案を公表し、2027年2月19日まで意見を募ると発表した。案は、企業が自然関連のリスクと機会について、投資家にとって重要性のある情報を開示する助けとなるよう作られ、基準ではなく「実務記述書」の形をとる。意見募集では、案の中身に加え、実務記述書として確定するか、基準など別の形で出すかも問う。

ISSBの基盤となるIFRS S1を適用する企業は、自然に関するものを含め、見通しに影響しうるサステナビリティ関連のリスクと機会について、重要性のある情報を既に開示する必要がある。ISSBは、その情報の示し方をより詳しく定め、自然関連財務情報の質と比較可能性を世界で高めることが取り組みの主眼だと説明する。案はIFRS S1・S2と合わせて適用し、両基準の要求は変えない。

ISSBによると、実務記述書は内容と書き方では基準と違いがない。主な違いは、企業が実務記述書に従わなくてもISSB基準への準拠を表明できる点だ。各国・地域も、実務記述書を採用しなくてもISSB基準の採用国・地域とされ、使用を求めるかどうかと時期を決められる。多くの企業と国・地域がS1とS2の導入を進めている。ISSBは、自然関連の質の高い報告を支える利点と、要求を新たな基準に入れた場合に両基準の導入を乱すおそれとの釣り合いを、実務記述書の形で取れると考える。

案では、企業は自然関連のリスクと機会を特定し開示する際、バリューチェーン全体の資産と活動の所在地と、その場所の自然の特徴を考慮する必要がある。案は、先住民族や地域社会、影響を受けるステークホルダーとの対話を含む関わりの考慮も求める。案が求める個別の開示には、自然関連のリスクと機会への対応とその計画、自然関連のシナリオ分析を用いた戦略と事業モデルのレジリエンス、自然関連のリスクの影響を受けやすい資産や事業活動の額と割合などがある。

案は自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の取り組みを広く取り入れ、企業がTNFDの開示指標を参照し、適用できるかを検討することも認める。ISSBの要約資料によると、TNFDの枠組みを使ってきた企業は実務記述書を適用しやすい。

実務記述書として確定すれば、その公表の日から、S1とS2を適用する企業が使えるようになる。実務記述書への準拠を表明できるのは、すべての要求を満たす場合に限る。

【プレスリリース】国際サステナビリティ基準審議会「ISSB consults on its proposals for nature-related disclosures」
【参照サイト】国際サステナビリティ基準審議会「Exposure Draft—Snapshot IFRS Sustainability Disclosure Practice Statement 1 Nature-related Disclosures」
【参照サイト】国際サステナビリティ基準審議会「Nature-related Disclosures」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。