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CDP、6,500社超の開示を分析。企業が見込む水関連の将来の財務影響は3,970億ドル
環境情報開示の仕組みを運営するCDPは2026年9月21日、6,500社超の企業による水に関する開示を分析した報告書「Water, Trade and Capital: How water is reshaping geopolitics, supply chains and financial risk」を公表した。企業が報告した水関連の財務影響は、すでに生じている分が14億ドル、将来分の見込みが3,970億ドルにのぼる。財務影響を数値で示したのは、分析した企業の5分の1だった。
報告書によると、この見込み額はCDPの2025年のデータに基づく。中身は、混乱に伴って予想されるコストや規制リスクから、新たな設備投資の必要までにわたる。3,970億ドルのうち450億ドルは、サプライチェーンの上流で生じると見込まれる。それでも、CDPに水に関する開示をした企業の3分の1超は、水リスクを体系的に評価・管理する手順を持っていない。
CDPは、地政学的な変動に備えて各国の政府や企業がリショアリング(国内回帰)やニアショアリング(近隣国への移転)を進めるなか、水が見落とされていると指摘する。海外の供給への依存を減らす取り組みが、水の利用に限りのある地域では新たな脆弱性を生みうるという。CDPへの企業の開示によると、グローバル・ノースに本社を置く企業の場合、上流の水リスクの約60%はグローバル・サウスにある。
報告書は機会の側も示す。企業は、財務や戦略にすでに実質的な影響を及ぼしている水関連の機会として350億ドルを報告し、将来にはさらに9,250億ドルを見込む。企業の開示のなかで、水をレジリエンスや競争力、成長、財務業績と結びつけた言及は7,000件を超えた。CDPによると、AIへの投資でデータセンターの需要が伸びるなか、水を多く使う冷却への依存を減らせる事業者は、水ストレスが高まる地域で優位に立つ可能性がある。
金融機関の側では、CDPに報告した金融機関のうち、ポートフォリオが水関連のリスクと機会にどれだけさらされているかを評価した割合は、2022年の34%から2025年に54%へ上がった。CDPで水部門の責任者を務めるジョー・レイは、水リスクは多くのセクターにとって重要性が高いものの、資本市場にはまだ十分に織り込まれていないとの見方を示した。CDPのシェリー・マデラCEOは、AIや先端製造業から重要素材までのセクターで、水は成長と競争力に直結する戦略的な経営課題になりつつあると述べ、「生産は移転できても、河川の流域は移転できない」と続けた。
【プレスリリース】CDP「Companies Expect Nearly US$400bn Hit From Water Impacts」
【参照サイト】CDP「Water, Trade and Capital: How Water is Reshaping Geopolitics, Supply Chains and Financial Risk」
この記事を書いた人
Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














