ニュース / 人権・サプライチェーン
キリンホールディングス、初の人権レポートを公開。グループ3社の製造・物流委託先177社を調べ14社に是正依頼
キリンホールディングスは10月19日、人権尊重の取り組みと人権デューディリジェンス(DD)の状況をまとめた「キリングループ人権レポート2026」を公開した。同社によると、人権だけを扱うレポートをグループで出すのは初めて。対象は同社と主要な連結グループ会社で、期間は主に2025年1〜12月、第三者保証は受けていない。
キリングループは2023年に23項目の人権課題を評価し、ビジネスパートナーの労働安全衛生と児童労働・強制労働、従業員の労働安全衛生と職場環境を優先課題に定めた。
国内の食領域では、紅茶葉やぶどうなど5品目を調達の重点原材料とし、2024年までに主な生産地域の代表的なサプライヤーで人権影響評価や実地監査を行った。強制労働・児童労働を含む重大な人権侵害は確認されなかったが、一部のサプライヤーで労働安全衛生や賃金管理などに改善の必要な点が見つかり、非常用照明の未設置などは改善の完了を確かめた。紅茶葉の重点産地では約100農園の評価と監査を計画し、9月時点で12農園の監査を終えた。
製造・物流では2025年、キリンビールなど3社の委託先177社に、自己評価質問票による人権DDを行った。重大な人権侵害は検出されなかったが、外国人労働者に関する管理体制や労働安全衛生、物流業務の労働時間管理で「要改善」とした14社に、個別に是正を依頼した。レポートは、この「要改善」は同社の基準による判定で、直ちに法令違反や人権侵害があることを意味しないと注記する。製造・物流の人権DDは今年、メルシャンや小岩井乳業などの委託先にも広げ始めた。
従業員については、2025年度の意識調査(回答者1万3,598人)の自由記述の分析で、長時間労働とハラスメントが他の人権課題を上回った。こうしたリスクが特定された部署の是正措置を個別に確かめた結果、多くの部署で対策は完了か実施中で、未実施の部署では事実関係の調査や改善計画づくりを進めている。
【プレスリリース】キリンホールディングス「人権尊重の取り組みと人権デューデリジェンスの推進状況を体系的に開示したキリングループ初となる「キリングループ人権レポート2026」を公開」
【参照サイト】キリンホールディングス「キリングループ 人権レポート 2026」
画像:Editorial credit: yu_photo / Shutterstock.com
この記事を書いた人
Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














