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英Open for Business、LGBTQ+の人々の排除による日本の経済損失を年6.04兆〜16.42兆円と推計
LGBTQ+の人々の公正で平等な扱いを目指すグローバル企業の連合で、英国の登録チャリティでもあるOpen for Businessは9月28日、日本でのLGBTQ+の人々の排除による経済損失を年6.04兆〜16.42兆円と推計した報告書「日本におけるLGBTQ+の人々の包摂の経済的意義」を公表した。損失は日本のGDPの約0.87〜2.38%に当たり、同団体は、日本がこの規模の損失を負っている可能性があると指摘する。
推計は健康と賃金の両面の損失を合わせた。健康面では、うつ病、自殺・自傷、心血管疾患など4項目について、差別による上乗せ分の疾病負担に伴う損失を4.06兆〜12.17兆円とした。このうち最大は心血管疾患の2.67兆〜8.01兆円だ。賃金面では、LGBTQ+の労働者に根強く残る賃金格差で失われる所得を1.98兆〜4.25兆円と見積もった。
報告書は、差別がなければ想定される病気などの割合と、LGBTQ+の人々で実際に見られる割合との差だけを取り出し、その差による障害調整生存年(DALY)を金額に換算した。DALYは、病気や障害、早すぎる死で失われた年数で疾病負担を表す指標だ。DALY1単位の価値を1人当たりGDPの1〜3倍とし、賃金格差を文献をもとに7〜15%と置いたため、推計額に幅がある。報告書は、直接の因果関係は主張せず、各疾病負担のうち差別によると推計される部分だけを数えたと説明する。
報告書によると、日本では同性婚が法律で認められておらず、性的指向や性自認による差別を包括的に禁じる国の法律もない。同団体は、推計した損失を、日本の経済、企業、公共サービスがいま負っているものと位置づける。
報告書は、先進的な企業の取り組みを、中小企業やサプライチェーン全体などへ広げる必要があると指摘した。法的保護をより明確にし、職場での取り組みを一貫させられれば、避けられる損失の削減や労働参加の促進、人口が減るなかでの競争力の維持につながるとしている。報告書は、包摂を公正の問題にとどまらず、日本経済のレジリエンスの一部とみる。
【報告書】Open for Business「The Economic Case for LGBTQ+ Inclusion in Japan」
【参照サイト】Open for Business「日本におけるLGBTQ+の人々の包摂の経済的意義」
【参照サイト】厚生労働省「まもろうよ こころ」
この記事を書いた人
Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














