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EY新日本、JPX400の189社の人的資本開示を分析。2026年3月期の平均年間給与の増減率は187社の平均で4.3%

EY新日本有限責任監査法人は、2026年3月期の有価証券報告書(有報)で人的資本に関する開示の状況を分析し、10月13日にウェブサイトで公開した。内閣府令の改正で新たに記載が必要になった、提出会社の平均年間給与の前事業年度からの増減率は、記載した187社の平均で4.3%だった。

対象は、4月1日時点のJPX400採用企業のうち、3月31日決算で日本基準を適用し、6月30日までに有報を提出した189社で、調査は8月に行った。分析は、中央経済社の「旬刊経理情報」9月20日号の記事を一部修正したもの。

2月20日に公布・施行された内閣府令の改正で、有報には「人材戦略に関する基本方針等」の開示が新たに求められ、企業の経営方針・経営戦略などと関連付けた人材戦略や、従業員の賞与を含む給与などの決定方針を書くことになった。内容が「サステナビリティに関する考え方及び取組」と重なる場合は、人材戦略の欄には参照する旨を書いてそちらにまとめることもでき、分析ではこの参照のある会社が91社(48.1%)あった。

人材戦略の記載では、エンゲージメントスコアや人的資本への投資額など、戦略にかかわる数値を開示した会社が107社(56.6%)と過半数を占め、価値創造プロセスや図表で経営戦略とのつながりを示した会社は64社(33.9%)だった。給与などの決定方針は、基本給・賞与などの構成や体系の記載が143社(75.7%)で最も多く、119社(63.0%)が経営戦略や業績との連動に触れた。

対象の会社が5社以上ある業種では、増減率の平均は海運業の10.2%、建設業の7.4%、非鉄金属の6.5%が上位だった。189社を増減率で分けると、4%以上が96社(50.8%)で半数を超えた一方、0%未満も24社(12.7%)あった。平均年間給与が増減した理由を書いた会社は16社(8.5%)だった。EY新日本は、その説明から、増減率は賃金改定のほか、業績連動報酬や人員構成の変化、従業員を数える範囲の変更などにも左右されることがうかがえると指摘し、分析の数字は賃上げ率をそのまま表すものではないと注意を促した。

【発表資料】EY新日本有限責任監査法人「2026年3月期 有報開示事例分析 第6回 人的資本に係る開示分析」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。