ニュース / カーボンニュートラル
欧州委員会、イノベーション基金の公募で77件のネットゼロ技術の事業を選定。計34億ユーロの支援へ
欧州委員会は10月19日、イノベーション基金が2025年12月に始めたネットゼロ技術の公募で、欧州経済領域23か国の77件の事業を、計34億ユーロの支援の対象に選んだと発表した。財源はEU排出量取引制度の収入で、それを新しい脱炭素技術に投じる。今回は選定の段階で、助成契約はこれから結ぶ。
公募は、脱炭素全般の事業を規模で分けた大規模・中規模・小規模の3区分と、クリーンテック製造、パイロット事業の計5区分で、いずれも申請が予算を上回った。選ばれた事業が求める支援額は、大規模が12件で約15億8,000万ユーロ、中規模が17件で約4億5,800万ユーロ、小規模が20件で約1億2,400万ユーロ。クリーンテック製造は12件で8億9,500万ユーロ弱、パイロット事業は16件で約3億9,400万ユーロだ。
クリーンテック製造には、ヒートポンプや太陽光パネル、EV電池などを製造する事業が入る。選定には初めて、小型モジュール炉の事業と、大気から直接CO2を回収して貯留するDACCSの事業が含まれた。重要原材料の事業も6件ある。
欧州委員会の推計によると、77件は稼働後の最初の10年間で、CO2換算で約2億9,000万トンの温室効果ガスの排出を回避しうる。応募は358件で、申請額は計175億ユーロに上った。今回の結果で、基金が支援する事業は約320件、助成の確約額は170億ユーロ近くになる。
選ばれた事業の実施者は今後、欧州気候・インフラ・環境執行機関と助成契約の準備を進め、欧州委員会と予算や日程、成果物などを詰める。準備の結果は2027年1〜3月期に公表される予定だ。欧州委員会は次の公募を12月上旬に始める準備を進めており、10億ユーロのクリーンテック製造の区分を設ける。
【プレスリリース】欧州委員会「Commission invests €3.4 billion in net-zero technology projects」
この記事を書いた人
Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














