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欧州委員会、EU排出量取引制度の市場安定化リザーブ強化の暫定合意を歓迎。リザーブは最大7億の排出枠を保持可能に
欧州委員会は10月21日、EU排出量取引制度(EU ETS)の市場安定化リザーブ(MSR)を強化する的を絞った改正で、欧州議会とEU理事会が暫定的な政治合意に達したことを歓迎すると発表した。現行の制度では、MSRにある排出枠のうち4億を超える分はすべて無効になるが、合意により、MSRは将来の市場の安定と予測可能性を支える備えとして、最大7億の排出枠を保持できるようになる。
無効になった排出枠は恒久的に取り除かれ、MSRから放出することはできない。MSRは、流通する排出枠が多すぎるときは市場への供給を減らし、足りないときは排出枠を市場に出す仕組み。欧州委員会によると、新しい規則は、規則に基づく制度の基本的な設計と環境面の健全性を保ちながら、MSRが長期にわたって働く力を強める。
欧州委員会は4月1日に、無効化の仕組みを止め、排出枠を将来の市場の安定を支える備えとして残す改正を提案していた。同委員会によると、今回の合意はこの提案を受け、欧州理事会が10月16日に示した結論にも応えるもので、EUの炭素市場の安定した機能の確保と、過度な価格変動へのEU ETSの耐性の向上に役立つ。
同委員会は今回の合意を、MSRに排出枠を残して炭素市場の耐性を高めるという差し迫った必要に応えるもので、MSRのより幅広い近代化に向けた第一歩と位置づける。さらなる改革は、同委員会が今回とは別に7月17日、MSRの改革案とEU ETSの見直しの中で提案している。
今後、欧州議会とEU理事会が正式に採択し、MSRを定める決定の改正はEU官報への掲載をもって発効する。今回の合意の対象は既存のEU ETSのMSRで、建物や道路輸送などを対象に2028年に本格的に始まる新しい排出量取引制度ETS2には、専用の市場安定化リザーブが別に設けられる。
【プレスリリース】欧州委員会「Commission welcomes political agreement on rules enhancing stability and long-term resilience of EU carbon market」
【参照サイト】欧州委員会「Market Stability Reserve」
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Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














