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欧州委員会、EU域内データセンターの最低性能基準の法案に向け意見募集を開始。締切は12月14日

欧州委員会(European Commission)は2026年9月21日、EU域内のデータセンターの最低性能基準について、12週間の公開の意見募集(open public consultation)と根拠情報の募集(call for evidence)を始めた。意見の提出期限は2026年12月14日。集まった意見は、同委員会が2027年第2四半期に予定する法案の準備作業を支える。

意見募集の文書によると、基準の狙いは、新設または改修するすべてのデータセンターが、エネルギー効率、水の使用、廃熱の再利用、送電網へのサービス、そのほか選定する持続可能性の項目で、最低限の性能水準を満たすようにすることだ。法案の形式には欧州議会・理事会規則の提案を想定し、提案する基準は定期的に見直す。

今回の意見募集は、最低性能基準の必要性と実現可能性、最も適切な設け方について、関係者から根拠、情報、データ、意見を集めることを目指す。どの指標に基準を設け、閾値をどう定めるかも見極める。個人と組織のだれもが意見を出せる。文書は、とりわけ関心を持つとみられるデジタルとエネルギーのバリューチェーンの関係者に、データセンターの運営者と所有者、クラウドサービス事業者、IT供給業者、機器メーカー、送電網の運用者、エネルギーサービス企業などを挙げている。

欧州委員会は、最低性能基準の提案を、報告制度と格付け制度の創設に続く3段階目と位置づける。1段階目は透明性を高めるための報告制度(2024年採択)、2段階目は優良な取り組みを広げるための格付け制度とラベル(2026年採択)で、3段階目の最低性能基準は、最も劣る技術と慣行を段階的になくすものと説明する。意見募集の開始と同じ日に公表されたデータセンターのエネルギー効率パッケージは、とりわけEU共通の格付け制度とラベルを通じ、透明性をさらに高めることを目指す。

発表によると、データセンターの容量拡大はEUの技術主権、競争力、エネルギーのレジリエンスと安全保障に欠かせない一方、エネルギー消費に加え、送電網、炭素排出、水をはじめとする環境資源の面でも課題を生む。意見募集の文書によると、欧州委員会は、データセンターが欧州のデータベースに報告した最初のデータを評価し、欧州議会と理事会への報告書で、基準を提案する必要性と機会があると結論づけた。エネルギー効率指令(EED)第12条5項は、エネルギー効率を高める追加措置を盛り込んだ法案を示す権限を欧州委員会に与えており、データセンターの最低性能基準の設定もそこに含まれる。

文書は見込まれる効果に、EU域内のデータセンターのエネルギー消費と環境負荷の削減、エネルギーと水の有効利用による運用コストの低減と業界の競争力の向上、加盟国間での規制の分断の緩和などを挙げている。

法案の起草を支える影響評価は、2026年第4四半期に実施する見込みだ。文書は情報提供を目的としたもので、取り組みを進めるかどうかと最終的な内容について、欧州委員会の最終決定を先取りしない。時期を含め、文書が示した取り組みの中身は、どれも変わる可能性がある。

【発表資料】欧州委員会「Minimum performance standards for data centres in Europe – public consultation launched」
【参照サイト】欧州委員会「Call for evidence: Data centres in the EU – Minimum performance standards」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。