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欧州議会、CBAMの対象を鉄鋼・アルミの川下製品に広げ、迂回防止も強める交渉方針を賛成464・反対50で採択
欧州議会は9月15日、EUの炭素国境調整措置(CBAM)の改正案について、加盟国との交渉方針を本会議で採択したと発表した。票数は賛成464票、反対50票、棄権159票だった。交渉方針には、対象を鉄鋼・アルミニウムの川下製品に広げることへの支持と、規定の迂回を防ぐ措置の強化を盛り込んだ。
CBAMは、EU排出量取引制度(ETS)の対象となる域内の製品が負担する炭素価格と、輸入品の炭素価格をそろえ、カーボンリーケージのリスクを減らすための仕組みだ。今回の採決は第1読会を終える前の部分的な採決で、案件は機関間の交渉のために欧州議会の担当委員会に改めて付託された。欧州議会は、法案の最終的な形について加盟国との交渉を始める準備が整ったとしている。
対象については、基礎素材に加えて川下製品の広い一覧まで範囲を広げる欧州委員会の案に賛同し、欧州委員会案よりもさらに広げた。欧州委員会案の川下製品の一覧には、ファスナー、ワイヤー、家庭用品などの鉄鋼・アルミニウムの完成品が含まれる。
迂回の防止では、ある製品に小さな変更を加えたものが規定の迂回に当たると判断されるしきい値を引き下げる。あわせて規定を厳密にし、対象をCBAMの回避だけを狙って設けた仕組みに絞って、企業がコストを抑えるために行う通常の経営上の判断は含めないことにした。迂回のパターンが認められたときは、欧州委員会が実際の原産国に対応するデフォルト値を当てはめられるよう、権限を与えることも求める。
議会は、価格の急騰が起きた場合に製品をCBAMの対象から外せるとした欧州委員会案の安全措置を退けた。代わりに、その製品から得たCBAMの収入を、影響を受けた部門へ一時的に回す仕組みを加えるよう求める。パリ協定第6条の炭素クレジットを、CBAMの義務の履行に充てられるとした欧州委員会案の選択肢は、今後のETSの見直しで議論される見込みだとして、削除した。
欧州議会は、輸出市場でEUの生産者を守るための一時的な脱炭素基金(TDF)についても、賛成433票、反対97票、棄権146票で交渉方針を採択した。欧州委員会案はTDFによる支援を2028年からとしていたが、議会は2027年から2029年までの支援を求める。
CBAMの改正案を担当する報告者のモハメド・シャヒム欧州議会議員は、今回の妥協案について「CBAMをより強く、より公平で、より強靭にする」と述べた。
【プレスリリース】欧州議会「Strengthening the EU carbon border adjustment mechanism and closing loopholes」
【参照サイト】欧州議会「Carbon Border Adjustment Mechanism: extension of its scope to downstream goods and anti-circumvention measures」
画像:Editorial credit: Taljat David / Shutterstock.com
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Springl編集部
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