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GHGプロトコル、市場手段や削減の行動を既存の排出量と別の区分で報告する案に回答者の84%が支持。意見募集の結果を公表

温室効果ガス(GHG)の排出を測り管理する枠組みを作るGHGプロトコルは9月23日に、策定中の「行動と市場手段(AMI)」の基準について、意見募集に寄せられた回答を集約した文書を公表した。GHGの報告を4つのステートメント(区分ごとの報告)に分ける構造の案に、有効回答437件の84%が「強く支持」か「支持」と答えた。

案は、既存のScope 1・2・3の排出量を示す物理的なインベントリーに、3つのステートメントを加える。契約に基づく取り決めや調達の選択、環境属性、証書を報告する「市場ベースのGHGインベントリー」、バリューチェーンの内外での企業の行動が実際の排出に及ぼす影響を、結果的算定(行動で大気中のGHGが世界全体でどう変わるかを定量化しようとする手法)で示す「GHGインパクト・ステートメント」、投資や調達の指標など、GHG排出量としては報告しない移行関連の指標を扱う「非GHG指標」だ。

回答者の地域は欧州43%、北米34%で、国では米国が33%、日本と英国が10%ずつだった。

新しい3つのうち、含めるべきとの回答は市場ベースのインベントリーが87%で最も多く、GHGインパクト・ステートメントが80%だった。非GHG指標は「含めるべき」が33%にとどまり、44%が中立か判断がつかないと答え、残りは含めるべきでないとした。割合は、設問ごとの有効回答(331〜437件)を分母とする。

回答者の間では、市場ベースのインベントリーを物理的なインベントリーと対等に並べるか、それを補う二次的なものとするかで見方が分かれた。インパクトについては、結果的算定の手法の成熟度を懸念する声があった。多くの回答者が、インパクトの結果を物理的または市場ベースのインベントリーの値から差し引くことを厳しく禁じるよう勧めた。非GHG指標に慎重・反対の回答者は、それが同プロトコルの中核の役割の外にある可能性があり、既存のサステナビリティ開示の枠組みと重なって報告負担を増やすと懸念した。

同プロトコルは意見募集の結果を技術作業部会に示し、進行中のAMIの基準づくりの第2段階の作業で必要に応じて検討する。集約の文書では、物理的なインベントリーを排出量の報告の基礎として引き続き必須とする方針を示し、新しいステートメントは当面任意のままとなる見込みとした。非GHG指標を含めるかどうかと、その方法は今後評価する。同プロトコルと国際標準化機構(ISO)が、Scope 1・2・3とAMIの基準をISOの14064-1と一つにまとめる統合版の企業基準は、AMIの要件を含む草案が2027年第2四半期に意見募集にかけられる見込みで、最終版は2028年第4四半期に公表される予定だ。

【発表資料】GHG Protocol「ANNOUNCEMENT: GHG Protocol Releases AMI Feedback Summary Showing Broad Support for Proposed Multi-Statement Reporting Framework」
【参照サイト】GHG Protocol「Actions and Market Instruments Phase 1 Progress Update White Paper Request for Information: Summary of Responses」
【参照サイト】GHG Protocol「GHG Protocol Announces Key Standard Development Updates」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。