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デンマーク金融監督庁、CO2削減目標を定めただけの投資先を環境目的に貢献するとみなすP+の手法などにSFDRで3点の命令

デンマーク金融監督庁は10月6日、同国の年金基金P+(Pensionskassen for Akademikere)のサステナビリティ分野の検査結果を公表した。EUのサステナブルファイナンス開示規則(SFDR)に関わる情報開示や、持続可能な投資を判定する手法などで不十分な点があるとして、P+は監督庁から3点の命令を受けた。公表文に制裁金の記載はない。

検査は4月に行われた。P+のサステナビリティ関連の情報がSFDRとその委任規則の要件を満たしているかを、SFDR第8条に基づいて開示し、持続可能な投資の割合を最低38%とすると約束する商品「P+ Bæredygtig Høj」を中心に調べた。監督庁は、P+が複数の分野で法令の順守に役立つ社内の手法と手順を備える一方、特定の分野ではそれらの手法や手順、文書化が十分でないと判断した。

命令の1点目はサステナビリティリスクの開示だ。監督庁によると、P+は契約前に示す文書とサステナビリティリスクの統合方針で、投資判断にリスクをどう組み込むかを十分明確に示しておらず、商品のリターンにリスクが及ぼすと見込まれる影響も開示していない。監督庁は、投資の時点とその後も継続して投資判断にリスクをどう組み込むかについての情報を、十分で明確、分かりやすいものにし、リターンへの見込まれる影響を開示するよう命じた。

2点目は持続可能な投資の判定だ。監督庁によると、P+は、CO2の削減目標を定めただけの投資先の企業を、環境目的への貢献という要件を満たすとみなしている。監督庁は、この手法が実際の削減ではなく企業の削減の意図に拠っており、投資が実際には環境目的に貢献しないリスクがあると指摘した。命令は、持続可能な投資が環境目的に貢献し、環境・社会の目的を著しく害さないことを、投資の時点とその後も継続して確保する十分な手法と、文書化した手順を備えるよう求める。

3点目は投資先のガバナンスだ。公表文によると、P+は、どのような場合に投資が良好なガバナンスの慣行に反し、商品に組み入れられないとするかの明確な基準を定めていない。監督庁は、商品の中の持続可能な投資とそれ以外の投資の両方で、投資先が慣行に従うことを投資の時点とその後も継続して確保する十分な手法と、文書化した手順を備えるよう命じた。

P+は自社のサイトで、監督庁の命令を受け止め、その実施を進めていると説明している。

監督庁は2024年6月にも、PFA Pensionなど年金会社3社がサステナビリティ分野の検査で命令を受けたと公表している。

【発表資料】Finanstilsynet「Redegørelse om inspektion af bæredygtighedsområdet i P+, Pensionskassen for Akademikere」
【参照サイト】P+, Pensionskassen for Akademikere「Finanstilsynets redegørelser」
【参照サイト】Finanstilsynet「Redegørelse om temainspektion i PFA Pension, Forsikringsaktieselskab (bæredygtighedsområdet)」
【参照サイト】Finanstilsynet「Redegørelse om temainspektion i AP Pension Livforsikringsaktieselskab (bæredygtighedsområdet)」
【参照サイト】Finanstilsynet「Redegørelse om temainspektion i Danica Pension, Livsforsikringsaktieselskab (bæredygtighedsområdet)」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。