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金融安定理事会、金融機関の責任あるAI導入に向けた12の実務の最終版を公表。人による監督やデータガバナンスを含む

24の国・地域の金融当局などが参加する金融安定理事会(FSB)は10月15日、金融機関の責任あるAI導入に向けた12の「健全な実務」をまとめた最終報告書を公表した。FSBは、金融機関の取締役会と上級経営陣に、AIのガバナンスやリスク管理の枠組みをつくり見直す際にこの実務を参照するよう強く促している。

12の実務は2つに分かれる。前半の4つは組織全体のAIガバナンスにかかわり、AIの導入を事業モデルやリスク選好、戦略と整合させ、それを監督する取締役会と上級経営陣の役割や、役割と責任が明確な体制などを挙げる。後半の8つは、構想から廃止までのAIのライフサイクル全体を通じたリスク管理の枠組みで、用途ごとの重要性とリスクの評価、データガバナンス、人による適切で実効的な監督などを含む。AIに伴うサイバー・ICTのリスクと、第三者のAIへの依存から生じるリスクの管理もこの中に入る。

報告書によると、実務は国際基準を定めるものでも、導入方法を指定するものでもなく、各国の法令・規制上の義務を免れさせるものでもない。金融機関が状況やリスクの特性に合わせて調整し、既存の仕組みに組み込める実践的な手段として示した。報告書は、金融機関が比例性を考慮して実務を当てはめるよう求め、大規模、複雑、またはつながりの強い金融機関が重要な業務にAIを使う場合は、より強固な実務が適切になりうると説明する。小規模、単純、またはつながりの弱い金融機関やリスクの低い用途では、関係する実務だけを当てはめたり、適切に修正したりすることもありうるとした。

最終報告書は、6月の案に寄せられた意見を反映し、AIの利点とリスクの説明を広げた。消費者へのリスクとしては、案と同じく、偏りや欠けのあるデータで学習したモデルが、差別的な結果や消費者保護の要件に合わない結果を生むおそれを挙げる。AIを人の仕事を補う技術と認める一方、働き手の技能が低下するリスクも指摘した。AIエージェントや複数のエージェントが連携するシステムの高度なリスクを管理するための記述も加えた。

FSBは、AIの技術と用途の変化を見ながら、必要に応じて実務を更新する。

【プレスリリース】金融安定理事会「FSB finalises sound practices for the responsible adoption of artificial intelligence (AI)」
【参照サイト】金融安定理事会「Sound Practices for Responsible Adoption of Artificial Intelligence (AI): Final report」

画像:Editorial credit: Michael Derrer Fuchs / Shutterstock.com

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。