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企業会計審議会の部会、サステナビリティ保証基準の意見書案を議題に開催。案は2027年3月末までの策定が望まれると記載

企業会計審議会のサステナビリティ情報保証部会は10月29日に第3回会合を開き、第三者保証の基準に関する意見書案を議題にした。案は、原則として国際基準と同等の基準にするとし、策定主体は金融庁が適当とした。時価総額3兆円以上のプライム市場上場企業には2028年3月決算から保証が義務付けられることを踏まえ、基準は2027年3月末までの策定が望まれると記した。

第三者保証の義務は、7月に成立した金融商品取引法などの改正法に基づく。改正法は一定のプライム市場上場企業に、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)の基準による有価証券報告書などでの開示と、その情報への保証を求める。保証の担い手は監査法人に限らず、登録要件を満たせばなれる。

案は、国際基準そのものを指定する方法にも触れたうえで、ISSA 5000などの国際基準に日本固有の実情を反映させる形を選んだ。基準の略称には保証業務のJSSA 5000、品質管理のJSQM 1、倫理・独立性のJESSAが考えられるとした。

案によると、金融庁を策定主体とする理由は、担い手の自主規制機関が今はなく、監査法人以外も登録できる制度だからだ。案は金融庁が日本公認会計士協会の実務指針などを監査法人以外も守れる内容に直し、情報の作成者や利用者の意見も踏まえ、適切な手続きを経て定めるのが望ましいとした。意見書自体は新たな要求事項を定めない。

義務の範囲はガバナンス、リスク管理、Scope1・2の温室効果ガス排出量に当面限られる。これは金融審議会のワーキング・グループが1月の報告で示した考え方で、適用開始から2年間をこの範囲とし、3年目以降は今後、国際動向などを踏まえて検討する。同じ報告は、限定的保証を保証の水準とし、合理的保証への移行は検討しないのが適当とした。一部だけの保証ではSSBJ基準から範囲が定まらないとして、案は、具体的な範囲と、評価や測定の枠組みとなる「適合する規準」を法令で明確にする必要があると指摘した。

一部だけを保証する場合、対象外のサステナビリティ情報は「その他の記載内容」に当たる。ISSA 5000のもとでは、担い手はこれも通読して検討しなければならない。担い手と財務諸表の監査人が別になる場合も想定し、案は、担い手が一定の場合に秘密保持義務が解かれると企業と合意しておくなどして、監査人と適切に意思疎通するよう求めた。

国際基準との調整では3点を挙げた。案によると、ガバナンスに責任を負う者には取締役会や監査役等が一例として当たり、意思疎通の相手を依頼人と事前に合意しておくのが適切だ。保証業務の審査については、国際基準のISQM 2も踏まえた実施を日本の基準で求めるべきだとした。担い手間の引き継ぎと共同保証は、国際基準には詳しい要求事項がなく、財務諸表の監査と同様に明示的な要求事項にするべきだと記した。

今後について案は、金融庁に関係者と協議して基準を早急に作るよう要請し、関係法令の整備も適当とした。第3回の議事次第には事務局説明と討議が並び、議事録は確認した時点で部会のページにない。

【発表資料】金融庁「サステナビリティ情報の保証業務に関する基準、品質管理に関する基準及び倫理・独立性に関する基準の設定について(意見書案)」
【参照サイト】金融庁「企業会計審議会第3回サステナビリティ情報保証部会 議事次第」
【参照サイト】金融庁「企業会計審議会「サステナビリティ情報保証部会」」
【参照サイト】金融審議会「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ 報告」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。