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欧州委員会、EU気候レジリエンス枠組みを公表。加盟国に2030年末までの国の戦略計画を求める規則案を提案

欧州委員会は10月27日、気候リスクを予測し、備え、管理する力を高める「EU気候レジリエンス枠組み」を公表した。枠組みは、規則案「欧州気候レジリエンス法」と、実務ツールや支援策を組み合わせたもの。規則案は今後、通常立法手続きで欧州議会とEU理事会が審議する。

規則案は、加盟国が将来の気候リスクを評価する共通の前提として、基準となる温暖化の進み方を定める。世界の平均気温の上昇を、産業革命前(1850〜1900年の平均)と比べて2030年に1.5℃、2050年に2℃、21世紀末に3℃と想定する。加盟国は2029年6月30日までに国の気候リスク評価を行い、その後は5年ごとに評価する。さらに2030年12月31日までに国の気候レジリエンス戦略計画を採択し、主な気候リスクごとに、その管理を担う公的機関を1つ以上定める。欧州委員会によると、加盟国は欧州気候法やガバナンス規則による計画の義務も、この1つの計画で満たせるようになり、計画づくりが簡素になる。

規則案は民間企業を直接の対象にしていないが、企業の気候リスクへの認識と、レジリエンスの解決策を使う力を高めることも狙う。欧州委員会は、企業が気候リスクを自らのレジリエンス計画に組み込めるよう、手引きなどで支える考えも示した。同委員会の見込みでは、欧州のインフラと経済を将来の気候に適応させるには、年に約700億ユーロの投資が必要になる。

枠組みには新ツールも入る。欧州中期予報センターが開発した「European Climate Viewer」は、予測される気候ハザードを欧州全域で示す対話型の地図を提供する。欧州環境機関が開発した「Navigator of Climate Resilience Tools」では、地域や分野、直面するリスクに合うツールを探せる。

欧州委員会は熱波対策計画、気候保険アライアンス、水に関する取り組みを策定中で、別に示す。同委員会によると、気候保険アライアンスは、自然災害で保険の補償が及ばない部分を減らす解決策を探る。同委員会は2028年に、EU全体の気候レジリエンス戦略計画も提案する予定だ。

【プレスリリース】欧州委員会「Commission presents Climate Resilience Framework for a better prepared and protected Europe」
【参照サイト】欧州委員会「Questions and answers on the EU Climate Resilience Framework」
【参照サイト】欧州委員会「Proposal for a REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL establishing a framework to enhance climate resilience and amending Regulation (EU) 2018/1999 (European Climate Resilience Law)」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。