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デロイトの29か国の経営幹部調査、78%が過去1年にサステナビリティ投資を増額。施策数は前年の平均5.0から3.4に減少

デロイト・グローバル(Deloitte Global)は、29か国の経営幹部2,156人に聞いた調査の報告書「2026 C-suite Sustainability Report」を公表した。回答者の78%が、過去1年に自社のサステナビリティ投資を増やしたと答えた一方、取り組む施策の数は前年より絞られた。報告書は、企業のサステナビリティが「より規律ある段階」に入ったことを調査結果が示唆していると説明する。

調査は5年目で、デロイト・グローバルの委託を受けたKS&Rが2026年5〜6月に行った。回答者の地域は欧州が39%、アジア太平洋が27%、北米が17%、中南米が10%、中東・アフリカが7%で、対象国には日本も含まれる。回答者の企業の年間売上高は、報告書の区分ではいずれも5億ドル以上だった。

過去1年のサステナビリティ投資を6〜19%増やしたとの回答が60%、20%以上増やしたとの回答が18%で、6%以上の増加は合わせて78%になる。増減が±5%の範囲に収まったとの回答は20%、6〜19%減らしたとの回答は2%だった。自社のサステナビリティ投資の投資収益率(ROI)がほかの事業投資より大きいと答えた回答者は77%を占め、投資判断で最も重視する要素に短期か長期の財務的な利益を挙げた回答者は51%だった。

報告書によると、多くの組織は取り組む施策をより厳しく選ぶようになっている。12の選択肢のうち取り組む施策の数は、平均で前年の5.0から3.4に減った。自社の取り組みを事業モデルの変革と答えた割合は前年の40%から18%に下がり、組織全体への組み込みが47%、段階的な工程・業務の改善が30%だった。取り組むとの回答が最も減った施策には、新しい製品・サービスの開発、持続可能な素材の使用、排出削減が含まれる。報告書は、短期の財務的な根拠が明確な施策を優先する中でも、長期の視点に立った革新への投資機会を見失わないよう注意を促した。

最も多く挙がった施策は、前年と同じく技術ソリューションの導入だった。ただし、サステナビリティへのAIの活用について、70%超の回答者が全体として試験導入や実験、その場限りの利用の段階にとどまると答えた。

回答者は、サステナビリティ関連の事項の中で物理的リスクを、いま事業に影響している最大の事項で、とりわけサプライチェーンにとって短期的に最大の脅威とみている。さまざまなリスクに対して75%以上の回答者が非常にまたはある程度備えていると答えたが、サステナビリティ関連のリスクを全社的リスク管理(ERM)に完全に統合し、日常的にモデル化しているとの回答は約3分の1だった。サプライチェーンの環境面の状況を見通せる範囲が、直接の取引先までにとどまるとの回答も半数近くあった。

報告書は経営幹部に向けて、サステナビリティが事業に何をもたらすかを定めて示すこと、施策を絞って組み合わせ、難しい選択をすること、物理的リスクの責任者を明確にし、そのリスクを全社的リスク管理や資本計画に組み込むこと、AIの広がりに合わせてサステナビリティのデータ基盤を整えること、生み出す価値を幅広く測ることを挙げた。

【報告書】デロイト・グローバル「2026 C-suite Sustainability Report」
【参照サイト】デロイト・グローバル「2026 C-suite Sustainability Report」

画像:Editorial credit: Alena Veasey / Shutterstock.com

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。