ニュース / 人的資本・DEI
国際労働機関の企業調査、ジェンダー平等で事業成果が改善との回答は68.5%に増加。取り組みの実施率は平均26.5%に低下
国際労働機関(ILO)は11月3日、企業の女性登用に関する報告書「Women in Business and Management: Scaling Success」を公表した。2025年の企業調査で、ジェンダー平等と多様性の取り組みが事業成果の改善につながったと答えた企業は68.5%で、2018年の57.4%から増えた。一方、各分野の取り組みを実施している企業の割合は平均で37.4%から26.5%に下がった。
調査は2025年6〜9月に行い、99か国の1万1,957社が回答した。
女性の管理職登用を進める取り組みで利益が増えたと答えた企業のうち、87.4%が増加幅を5%以上とした。女性がCEOの企業は男性がCEOの企業より、成果が改善したと答える可能性が6.4%高い。取締役会議長では17.5%高い。報告書はこれらの差を、登用と成果の関連として示す。
ILOの推計では、管理職に占める女性の割合は世界で30.5%にとどまる。取締役会がある回答企業のうち、女性が議長の企業は2025年に30.9%で、2013年の13.1%から上がった。CEOがいる回答企業では、女性CEOの割合が23.4%から28.2%になった。下位と中位の管理職で男女とも40〜60%を占める回答企業の割合は、2025年に2013年を下回った。2013年の調査は標本がかなり小さく、先進国を含まない。
ジェンダー平等や多様性の方針などがあると答えた企業は74.8%で、ILOは方針と実施の開きが広がっていると指摘する。実施の低下には、企業が効果が高いと挙げた産休と関連の支援制度や同一賃金の取り組みも含まれる。報告書によると、低下の理由には追加の調査が必要で、資源の制約や、ESG戦略に組み込まれ単独で報告されなくなったことなどの可能性がある。
非公式を含むESGなどの仕組みがある回答企業の81.5%は、ESG戦略にジェンダーの視点を大きく、または中程度に組み込んだ。ILOは、女性リーダーの育成やジェンダー指標の活用などを、方針を成果につなげるのに役立ちうる施策に挙げ、育児や介護の負担の偏りなど職場の外の障壁への対応も求めた。
【プレスリリース】国際労働機関「Businesses report growing benefits from gender equality」
【参照サイト】国際労働機関「Women in business and management: Scaling success」
この記事を書いた人
Springl編集部
サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。














