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世界経済フォーラム、製造業とサプライチェーンの脱炭素を成長戦略と位置づけ、3段階で進める経営層向け手引きを公表

世界経済フォーラムは10月26日、製造業とサプライチェーンの経営層に向けて、脱炭素を価値の創出につなげる進め方を示した白書「Decarbonizing Manufacturing and Supply Chains for Growth: Guide for C-suite Executives」を公表した。タタ・コンサルタンシー・サービシズと協力して作成した。

白書は脱炭素を、抑えるべき費用ではなく成長戦略と位置づける。規制への対応にとどまる取り組みから、財務や調達などの戦略をそろえた一体の変革へ移ることを経営層の課題に挙げた。13の産業分野で働く産業界のリーダーや学識者など50人超への聞き取りと業界の調査に基づく。

脱炭素で得られる価値は、利益、事業の継続性と強靭性、売上の成長の3つの観点で整理した。利益では業務の効率化、継続性ではエネルギー安全保障、売上では市場での差別化などを挙げる。

脱炭素の優先順位は3段階に分けた。まず1〜2年で成果が出るエネルギーや材料の効率化などを進め、次に通常3〜5年かけて再生可能エネルギーの導入や設備の電化などに移る。3段階目では、バリューチェーンの相手との継続的な協働で製品設計の刷新や循環性の導入などに踏み込み、ネットゼロの先導と強靭な成長を目指す。白書によると、初めの効率化で得た利益は後の段階に再投資でき、資本の制約を和らげる助けになる。

工程や拠点の効率化、電化、燃料転換など10の解決策を、事業の価値、温室効果ガスの削減余地、実行の難しさの3つで評価し、ユニリーバやシュナイダーエレクトリックなど6つの事例を載せた。ただし、評価は一般論で、業種や地域によって異なりうると断っている。

産業界や政府、金融機関などが協働して取り組む4つの行動を示した。1つ目は長期の低炭素投資を支える契約の形の強化、2つ目は既存の政策を補う資金調達と価格の仕組みの強化で、炭素価格や排出量取引制度などを例に挙げる。残る2つは、技術の知見をもち事業性を示せる人材の育成と、排出削減の測定や検証、収益化をしやすくするサプライチェーンの透明性とデータ基盤の改善だ。

【報告書】世界経済フォーラム「Decarbonizing Manufacturing and Supply Chains for Growth: Guide for C-suite Executives」
【参照サイト】世界経済フォーラム「Decarbonizing Manufacturing and Supply Chains for Growth: Guide for C-suite Executives」

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Springl編集部

サステナビリティ推進担当者のためのメディア Springl の編集部です。制度・開示・調達・社内浸透まで、実務の現場で起きていることを、一次情報に当たって書いています。